セキュリティ大阪公立大のランサムウェア障害。出願・入学手続きは10月22日まで延長
大阪公立大学はランサムウェア攻撃と判断し調査中。対象出願は10月22日17時、入学手続きは同日12時まで延長。約500台・13万人などの会見報道と公式の対応案内を分けて確認する
まず初めに
大学のシステムが止まっても、受験生のカレンダーは止まってくれない。ここで欲しいのはサーバー台数の大きな見出しだけではなく、「どの締切が何時まで延びたか」という地味だが切実な一行だ。バックアップという名前も、それだけで復旧予定表までは書いてくれない。まずは報道された被害と、大学が出している手続きの案内を分けて読む。※個人の感想です
何が起きているのか
大学の10月6日公開の公式会見案内は、10月5日に記者会見を実施したと説明しています。会見の日と案内の公開日は別です。大学は10月2日未明から仮想化基盤システムで大規模障害が発生し、ランサムウェア攻撃によるものと判断しているとしています。外部専門事業者の支援で原因・被害を調査し、復旧対応を進めています。
公式案内には、学内ネットワーク、OMUメール、法人・大学のWebサイト、教育支援、教務、財務会計、人事給与、図書館など、多くのシステムの停止が記載されています。会見配付資料にも、仮想サーバー群の停止と一部データ改ざんの形跡、主な影響システムが示されています。
約500台の停止、少なくとも13万人分の情報が保存されたシステムへの影響は、10月5日会見を伝える日本経済新聞・共同通信系の記事やMBSの報道による説明です。バックアップデータの多くが暗号化され利用できないという点はMBSが報じています。今回確認した大学公式ページ・配付資料では、これらの台数・人数・バックアップの詳細を同じ形で確認できていないため、大学公式の数値として扱いません。大学の最新案内も、個人情報の外部流出の有無は調査中としています。
10月2日の公式第2報は当時の原因調査と授業対応を案内した資料です。その古い「調査中」を理由に、後日のランサムウェアに関する会見説明や報道を否定するものではありません。
入試・授業について公式に分かっていること
ネット出願・入学手続きの公式案内は、表示上の公開日が10月4日18時で、本文にも10月4日の追記があります。URL中の日付だけで案内時点を判断しないことが必要です。
| 対象・項目 |
公式案内の対応 |
| 現在実施中で元の締切が10月8日または9日の出願 |
10月22日17時まで延長 |
| 元の締切が10月6日の入学手続き |
10月22日12時まで延長 |
| 出願・入学手続きの登録 |
学外の外部サーバーにあるポータルを利用できる |
| 募集要項・出願様式の確認方法 |
検討中。10月9日を目標とし、決まり次第臨時サイトへ掲載する予定 |
| 授業 |
第2報は10月8日まで休講、10月9日以降に対面授業を再開予定と案内。オンライン授業は復旧状況を踏まえ判断 |
| システム全体の復旧日 |
今回確認した公式資料で確定日は確認できない |
授業再開の予定とシステム全体の復旧は別です。出願期限と入学手続き期限も、同じ10月22日でも締切時刻が違います。
私たちへの影響
受験生は自分の出願・入学手続きが延長の対象か確認し、大学が案内する大阪公立大学ポータルから登録・手続きを進めてください。資料を入手できない場合の確認方法は検討中であり、10月9日に必ず全資料を閲覧できると約束した説明ではありません。必要な場合は公式案内に記載された入試課(072-254-9117)へ確認してください。
在学生・卒業生・教職員は、大学の臨時お知らせサイトやOMUエントランスページの最新案内を確認する必要があります。10月6日の公式会見案内では個人情報流出の有無は調査中です。報道された13万人を流出が確定した人数へ置き換えないでください。
初心者が知っておくべきこと
ランサムウェアは、データを暗号化するなどして身代金を要求する攻撃に使われるプログラムです。攻撃によるシステム停止と、個人情報の外部流出の確認は別の問題です。仮想化基盤は複数のシステムを動かす土台ですが、今回の構成やバックアップの配置をこの記事で独自に検証したわけではありません。
IT Postの見方――復旧予定と出願締切は、同じ時計ではない
IT Postでは、障害の深刻さを伝えるだけでなく、受験生が今使える窓口と対象別の締切を示すことが重要だと考える。「代替対応は未発表」のままでは、すでに大学が出した案内が読者へ届かない。
報道されたバックアップ被害を重く見ることと、その配置や管理不備を想像で決めることは別だ。IT Postでは、調査結果と復旧の説明を待ちながら、現在の手続き案内を先に役立てたい。大きな見出しの横に、小さくても締切時刻を書く。それが今は実用的だ。
今後どうなりそうか
大学は原因究明・早期復旧を優先し、新しい事実が判明すれば知らせるとしています。募集要項等の確認方法、授業、出願・入学手続きの追加案内は臨時サイトで確認してください。この記事は10月6日に確認した資料の整理で、全システムの復旧や個人情報流出の有無を独自検証したものではありません。