アプリ・スマートフォンChromebookの後継「Googlebook」はついに899ドルから発売、なぜ5機種で価格差が400ドルも付いたのか。違いを確かめる
Googleが10月4日に米国で発売した「Googlebook」。Acer・ASUS・Dell・HP・Lenovoの5機種、899〜1,299ドルの価格差と、カーソルを揺らしてGeminiを呼び出す「Magic Pointer」の仕組みを確かめた
まず初めに
Chromebookの後継と鳴り物入りで予告されてから約5か月、ようやく値段と発売日が出てきたわけだが、5機種もあるのに価格は899ドルから1,299ドルまでバラバラ。*「後継機」というより「後継シリーズ」と呼んだほうが正確なラインナップの広さだ。*一番安いAcerモデルだけが折り畳めるタブレット型という芸の細かさもあり、どれを選べばいいのか財布と相談する前に一度表で整理したくなる品揃えだ。※個人の感想です
何が起きているのか
Googleは2026年10月4日、Chromebookの後継にあたる新しいノートパソコンのカテゴリー「Googlebook」の販売を米国で開始しました。カナダ・英国・アイルランド・フランス・ドイツ・オーストラリアの6か国では、1日遅れの10月5日から発売されています。日本については、今回の発表の範囲では発売日・価格ともに明らかになっていません。
初弾となるラインナップは、パソコンメーカー5社がそれぞれ1機種ずつを手がける体制で、価格と主な仕様は次のとおりです。
| モデル |
価格 |
画面 |
プロセッサー |
| Acer Googlebook 14 |
899ドル |
14インチ 2.8K OLED(タッチ対応、折り畳み可) |
Intel Core Ultra 5 |
| Dell XPS Googlebook |
999ドル |
13.4インチ 2.5K(タッチ対応) |
Snapdragon X Elite |
| Lenovo Googlebook 15 |
1,099ドル |
15.3インチ 2.8K OLED(タッチ対応) |
Intel Core Ultra 5 |
| ASUS Googlebook 14 |
1,299ドル |
14インチ 2.8K OLED |
Intel Core Ultra 5 |
| HP Googlebook 14 |
1,299ドル |
14インチ 2.8K OLED |
Snapdragon X Elite |
いずれも16GBのメモリーと512GBのストレージを備え、バッテリー駆動時間はメーカーの計測で13時間から19時間とされています。最も安いAcer Googlebook 14だけが、画面を折り畳んでタブレットのようにも使える構造になっている点が特徴です。予約受付はこれより前の9月21日から、Googleストアや量販店などで始まっていました。
購入者には、5テラバイトの保存容量とGeminiの利用上限を広げる「Google AI Pro」12か月分、YouTube Premiumや画像編集ソフト「Adobe Photoshop」の3か月分といった特典も付くとされています。
なぜ重要なのか
2026年5月に構想が発表されてから、Googleは一貫して「AndroidとChromeOSを1つの基盤に統合する」という方向性を掲げてきましたが、今回の発売で初めて、具体的な価格・機種・発売日が明らかになりました。9月のお披露目イベントの時点では、Google自身が「この日に消費者向けの発表は行わない」と明言していたため、今回が実質的な最初の消費者向け発表という位置づけになります。
全機種に搭載された「Magic Pointer(マジックポインター)」も注目点です。これは、画面上でカーソルを揺らすような操作をするだけでGeminiを呼び出し、今見ている画面の内容に応じた提案や回答を受けられる機能とされています。従来のように、知りたいことを別のAIチャット画面にコピーして貼り付け直す手間を省く狙いがあるとみられます。
私たちへの影響
今回の発売は米国・カナダ・英国・アイルランド・フランス・ドイツ・オーストラリアの7か国が対象で、日本での発売日・価格は今回の発表には含まれていません。日本の利用者が今すぐ購入を検討できる段階ではない点に注意が必要です。
一方で、Androidスマートフォンとの連携機能(スマートフォンのアプリをGooglebook上でそのまま使えるようにする仕組みなど)が売りの一つとされているため、日本でも今後発売された場合、Androidスマートフォンを使っている人にとっては選択肢の一つになりそうです。
初心者が知っておくべきこと
Chromebookとは、Googleが開発する「Chrome OS」を搭載したノートパソコンのことで、ウェブブラウザでの作業を中心とした軽量な使い勝手が特徴でした。Googlebookは、このChromebookが得意としてきた使い勝手と、Android本来の豊富なアプリ資産を1つに統合しようとする新しい試みです。
OSとは、パソコンやスマートフォンの土台となる、ハードウェアとアプリの橋渡しをする基本ソフトのことです。GoogleはこれまでパソコンにはChrome OS、スマートフォンにはAndroidという別々のOSを提供してきましたが、Googlebookはこの2つの強みを1台に統合しようとする取り組みとされています。
Q. 価格が899ドルから1,299ドルまで違うのは、性能差が理由ですか。
A. 現時点で確認できた出典の範囲では、画面サイズ・プロセッサーの種類(Intel Core Ultra 5かSnapdragon X Elite)・バッテリー駆動時間・本体の重さなどがモデルごとに異なっており、これらの組み合わせが価格差に反映されているとみられます。メモリーとストレージの容量は、確認できた範囲ではいずれも16GB・512GBで共通です。
IT Postの見方――5か月待たせた割に、日本はまだ「お呼びでない」
IT Postは、5月の構想発表から5か月、9月の「何も発表しません」イベントを経て、ようやく価格と発売日が出てきたことは前進だと評価する。一方で、日本が初回の発売対象国に入っていない点は、日本の利用者からすれば肩透かしだとIT Postでは考える。
Chrome OSとAndroidという、長年別々に育ってきた2つのOSを統合するという触れ込みは相変わらず魅力的だが、5機種で価格差が400ドルも付く展開を見ると、「分かりやすい後継機」というよりは「選ぶのに表が必要なシリーズ」になった印象だ。日本での発売がいつになるか、IT Postは今後も追っていく。
今後どうなりそうか
現時点で確認できた出典の範囲では、Googlebookの日本での発売時期や価格についての発表はありません。Googleは今後、追加の地域への展開を進めるとみられ、IT Postでは、日本での発売に関する発表があれば、あらためて取り上げます。