30秒で分かる結論

ウェブブラウザの「拡張機能(エクステンション)」は、広告ブロックやパスワード管理など、ブラウザに新しい機能を追加できる便利な仕組みです。一方で、拡張機能をインストールする際には、閲覧しているウェブサイトの内容の読み取りや変更など、幅広い権限を求められることがあります。GoogleとMozillaは、それぞれの公式ヘルプページで、拡張機能をインストールする際に求められる権限を確認する方法や、使わなくなった拡張機能を削除する方法を案内しています。

まず初めに

「シンプルな電卓」という名前のブラウザ拡張機能が、なぜかブラウザの閲覧履歴をすべて読み取る権限を求めてくる。おかしいと思わないほうがおかしい。無料の便利ツールほど、裏で何をしているか誰も気にしないという構図は、昔から変わっていない。一度入れたら最後、存在すら忘れて何年も放置している拡張機能が、あなたのブラウザにも一つや二つあるはずだ。※個人の感想です

ブラウザの拡張機能とは何か

拡張機能とは、ウェブブラウザに後から追加でインストールできる、小さなソフトウェアのことです。広告を非表示にする、パスワードを自動で入力する、翻訳を表示するなど、ブラウザ標準の機能にはない便利な機能を追加できます。

Mozillaの公式ヘルプページによると、拡張機能をインストールする際には、その拡張機能が動作するために必要な「権限」の要求メッセージが表示されます。この権限には、「閲覧しているすべてのウェブサイトのデータの読み取りと変更」のように、広い範囲に及ぶものも含まれます。拡張機能が実際に果たす機能に対して、求めている権限が不自然に広い場合は、注意が必要です。

Chromeでの確認・削除方法

Google Chromeウェブストアの公式ヘルプページによると、インストール済みの拡張機能は、ブラウザの拡張機能管理画面からまとめて確認できます。各拡張機能の詳細を開くと、その拡張機能が持っている権限の一覧を確認することができます。使っていない拡張機能や、身に覚えのない拡張機能が見つかった場合は、同じ管理画面から個別に無効化・削除することができます。

拡張機能を新たにインストールする際にも、確認のダイアログが表示され、その拡張機能が求める権限が示されます。内容をよく確認したうえで、必要な場合のみ追加することが基本です。

Firefoxでの確認・削除方法

Mozillaの公式ヘルプページによると、Firefoxでも拡張機能(アドオン)をインストールする際に、求められる権限の内容が表示されます。インストール済みのアドオンは、ブラウザのアドオン管理画面からまとめて確認・削除できます。

また、Mozillaは、安定性やセキュリティ上の問題があると判断したアドオンを「ブロックリスト」に登録し、該当するアドオンを自動的に無効化する仕組みを設けています。ブロックリストに登録されたアドオンについては、Mozillaの公式ヘルプページで詳細を確認できます。

初心者が知っておくべきこと

拡張機能が広い権限を求めていることは、その拡張機能が必ず不正な動作をしているという意味ではありません。翻訳ツールや広告ブロッカーのように、正当な理由でウェブサイトの内容を読み取る必要がある拡張機能も多くあります。大切なのは、求められている権限が、その拡張機能の機能に見合っているかどうかを確認することと、利用者数やレビューが十分にある、信頼できる開発元の拡張機能を選ぶことです。

また、拡張機能によっては、削除すると保存していた設定やデータも一緒に消えてしまう場合があります。重要な設定を保存している拡張機能を削除する前には、エクスポート機能などを使ってあらかじめ保存しておくと安心です。

よくある質問

Q. インストールしたことすら忘れている拡張機能は、どう見つければよいですか。

ChromeであればブラウザメニューやWEBアドレス欄から拡張機能の管理画面を開き、Firefoxであれば同様にアドオンの管理画面を開くと、インストール済みの一覧をまとめて確認できます。しばらく使っていないものは、この機会に見直すとよいでしょう。

Q. たくさん使われている拡張機能なら、無条件に安全と考えてよいですか。

利用者数の多さは信頼性の目安の一つにはなりますが、それだけで安全性を保証するものではありません。Mozillaのようにブロックリストの仕組みを設けているブラウザもありますが、利用者側でも、定期的に権限の内容を見直す習慣を持つことが基本になります。

IT Postの見方

IT Postでは、拡張機能という仕組み自体は、ブラウザを自分好みにカスタマイズできる優れた発明だと考えます。一方で、多くの利用者が、インストール時の権限確認画面を読まずに「許可」を押し、その後は存在すら忘れてしまうという実態には、プラットフォーム側にも改善の余地があると考えます。定期的に「今も本当に必要か」を利用者へ問い直す仕組みが、もっとブラウザ標準の機能として組み込まれてよいのではないか、とIT Postは考えます。

今後どうなりそうか

ブラウザ各社は、拡張機能が求める権限をより分かりやすく利用者へ示す取り組みを継続的に進めています。IT Postでは、拡張機能の審査・権限表示の仕組みに大きな変更があった場合には、あらためて取り上げます。