30秒で分かる結論

Googleドライブや Microsoft OneDriveなどのクラウドストレージには、ファイルやフォルダを「リンクを知っている全員」が閲覧できる状態にして共有する機能があります。一時的な共有のつもりが、そのまま公開範囲を戻し忘れているケースは珍しくありません。GoogleとMicrosoftそれぞれの公式ヘルプページでは、共有中のファイルの公開範囲を確認し、必要に応じて「制限付き」に戻す手順が案内されています。

まず初めに

「とりあえずリンクで共有」、このひとことがどれだけの個人情報を野ざらしにしてきたことか。一度リンクを発行した瞬間、そのファイルは自分の手を離れ、リンクさえ知っていれば誰でも入れる状態になる。共有した本人が忘れた頃には、そのリンクだけが独り歩きしている。鍵をかけ忘れた玄関と同じで、被害に遭って初めて存在を思い出す設定の代表格だ。※個人の感想です

クラウドストレージの共有機能とは何か

Googleドライブやマイクロソフトの OneDrive のようなクラウドストレージサービスには、ファイルやフォルダを他の人と共有する機能があります。共有の方法には、特定の相手をメールアドレスめーるあどれすで指定する方法と、共有用のリンク(URL)を発行し、そのリンクを知っている人なら誰でもアクセスできるようにする方法があります。

後者の「リンク共有」は、相手のメールアドレスが分からない場合や、複数人へすぐに共有したい場合に便利な一方、リンクの公開範囲を「誰でも閲覧可能」にしたまま放置してしまうと、本来共有するつもりのなかった相手にまでファイルの中身が見られる可能性があります。

Googleドライブでの確認・変更方法

Googleドライブのヘルプページによると、ファイルやフォルダの共有状態は、対象を右クリックして「共有」を選ぶと確認できます。表示される画面の「全般的なアクセス」という項目に、地球のアイコンとともに「リンクを知っている全員」と表示されている場合、そのリンクを知っている人なら誰でも内容を閲覧(または編集)できる状態になっています。

これを特定の人だけに絞りたい場合は、「全般的なアクセス」の設定をクリックし、「制限付き」を選択します。「制限付き」に設定すると、個別に追加した相手以外はアクセスできなくなります。共有しているファイル・フォルダをまとめて見直したい場合は、Googleドライブの左側メニューにある「共有アイテム」から、自分が共有した相手やリンクの一覧を確認できます。

OneDriveでの確認・変更方法

Microsoft サポートのヘルプページによると、OneDrive・SharePointでは、ファイルやフォルダを右クリックし、「アクセス許可の管理」を選ぶことで、現在共有している相手や、発行済みのリンクの一覧を確認できます。この画面から、共有相手ごとにアクセス許可を変更したり、共有そのものを停止したりできます。

なお、Microsoftのヘルプページによると、共有リンクの権限(閲覧のみか、編集も可能か)は、後から直接切り替えることができません。権限を変更したい場合は、いったん既存のリンクを削除し、あらためて希望する権限で新しいリンクを作り直す必要があります。

初心者が知っておくべきこと

共有リンクきょうゆうりんく」とは、特定のファイルやフォルダにアクセスするためのURLのことです。多くのクラウドストレージサービスでは、このリンクを知っている人なら誰でもアクセスできる設定と、招待した特定の相手だけがアクセスできる設定を選べるようになっています。

社内やチームでの共同作業のためにリンク共有を使うこと自体は珍しくありませんが、共有相手が退職・異動した後や、プロジェクトが終了した後も、リンクや共有設定をそのままにしてしまうケースがよくあります。定期的に共有状況を見直す習慣が、意図しない範囲への情報漏えいを防ぐ助けになります。

よくある質問

Q. 共有リンクを知っている人は、検索エンジンからもファイルを見つけられますか。

Googleドライブ・OneDriveいずれの公式ヘルプページにも、リンク共有されたファイルが検索エンジンの検索結果に表示されるという記載はありません。ただし、リンクがSNSや掲示板などで拡散された場合、意図しない範囲まで閲覧者が広がる可能性はあります。

Q. 共有を解除すると、それまで見ていた相手はどうなりますか。

共有・アクセス許可を停止すると、それ以降その相手はファイルにアクセスできなくなります。ただし、それまでにダウンロード・保存されたファイルのコピーまでは削除されません。

IT Postの見方

IT Postでは、クラウドストレージの共有機能そのものは、仕事でもプライベートでも欠かせない便利な仕組みだと評価する一方、「共有する」操作に比べて「共有を見直す」操作への意識が、利用者側にも提供側にも不足しがちだと考えます。実際に、クラウド上の設定不備をきっかけとした情報の意図しない公開は、企業・団体の発表でもたびたび報告されている問題です。ファイルを共有した瞬間は誰でも覚えていても、共有を止めるタイミングは誰も教えてくれません。年に一度でも、自分が共有しているファイルの一覧を見返す習慣を持つことが、遠回りに見えて一番確実な対策だとIT Postは考えます。

今後どうなりそうか

クラウドストレージの利用は、個人・企業を問わず今後も広がっていくとみられます。IT Postでは、各サービスの共有設定に大きな変更があった場合には、あらためて取り上げます。