30秒で分かる結論
サイバーリンクは2026年9月4日、PhotoDirector 365に「AI PCモード」を追加すると発表しました。対応するAI生成・写真編集をPC上で処理する機能です。NVIDIA RTX Spark搭載Windows PC向けに、2026年10月からサブスクリプションの一部として順次提供する予定です。クラウドを使うフル機能モードも残ります。すべての機能がオフラインになる、利用料金が不要になるという発表ではありません。
PhotoDirector 365がRTX Spark向けAI PCモードを発表。対応する生成・編集機能をローカルで処理する。10月から順次提供予定で、全機能の完全オフライン化や無料化とは違う
サイバーリンクは2026年9月4日、PhotoDirector 365に「AI PCモード」を追加すると発表しました。対応するAI生成・写真編集をPC上で処理する機能です。NVIDIA RTX Spark搭載Windows PC向けに、2026年10月からサブスクリプションの一部として順次提供する予定です。クラウドを使うフル機能モードも残ります。すべての機能がオフラインになる、利用料金が不要になるという発表ではありません。

写真から電線を消したい。それだけなのに、画像を送って、待って、利用枠を気にする。自分の机にある写真を直すために、毎回遠くの工場へ宅配便を出すような話だ。
PhotoDirectorの新モードは、その工場の一部を机へ戻そうとしている。これは歓迎したい。ただし、工場を置くためのPCと、ソフトの契約は必要だ。クラウドへの支払いが減ったら、今度は机の上に立派な設備がやって来る。「手元で動く」と「ただで動く」は、昔から別の話である。※個人の感想です
新しいAI PCモードは、端末内で動かせる機能をまとめた作業環境です。公式発表では、画像生成、会話形式での画像編集、不要物の除去、ノイズ除去、拡大などが対象として挙げられています。ここでは、対応する処理を画像のクラウドへのアップロードなしで行うと説明されています。
一方、フル機能モードは、クラウド支援を含むPhotoDirector 365の幅広い機能を利用するためのものです。したがって、同じアプリの中で、処理場所と使える機能の組み合わせを選ぶ構成になります。AI PCモードの登場によって、クラウド機能が一律に廃止されるわけではありません。
オンデバイスAIは、手元の機器でAIの処理を行う方式です。ただし、アプリのすべての通信がなくなることを意味する言葉ではありません。今回の発表が説明しているのは、対応する画像処理の実行場所です。認証、更新、その他の機能を含む通信全体を、本記事で検証したわけではありません。

提供対象として発表されたのは、NVIDIA RTX Sparkを搭載するWindows PCです。現在使っているWindows PCならどれでも同じ機能が動く、という案内ではありません。サイバーリンクはTensorRT for RTXを活用し、この基盤向けに処理を最適化したと説明しています。
提供開始は2026年10月から順次という予定です。9月8日時点では、一般利用者の手元で全対象機能が利用可能になったことを確認した記事ではありません。購入や契約の判断をする場合は、正式な提供時点の対応機種と機能一覧を確認する必要があります。
また、PhotoDirector 365のサブスクリプションに含まれる機能として発表されています。ローカル処理によってクラウドの生成クレジットへの依存を軽減する説明はありますが、PCの購入費やソフトウェアの契約費がなくなるわけではありません。
写真には、公開前の商品、室内の様子、人物などが写る場合があります。その画像を外部へ送らずに対象の編集を行えることは、処理場所を選びたい利用者にとって意味があります。サイバーリンクも、企業の素材や商品画像などを手元の環境にとどめる使い方を挙げています。
ただし、ローカルで編集した画像を、後から別の共有サービスへアップロードすれば、そこで新たなデータの移動が発生します。編集工程が端末内で完結することと、写真の管理全体が端末内で完結することは別です。どこまでを手元に置きたいか、作業の流れごとに考える必要があります。
画質についても、処理場所だけでは決まりません。クラウドとローカルで使う機能やモデルが異なれば、同じ指示でも仕上がりが変わる可能性があります。今回の発表だけから、すべての対象でクラウド版と同じ品質や速度になるとは判断できません。実際の画像で比較する段階が必要です。

IT Postでは、手元でのAI編集を、情報を外へ送らないためだけの機能として扱うのは狭いと考える。もう一つの価値は、試すたびにクラウドの利用枠を数える感覚を減らせることだ。写真編集は、一回で正解が出るとは限らない。少し直して戻し、別の案を試す。その往復こそ作業である。
たとえば、商品写真から不要な物を除去したとする。消した部分の質感が周囲と合わず、選択範囲を変えてやり直す。これはよくある編集の構造を説明した例で、今回の製品を実測した結果ではない。このとき、やり直しのたびに残り回数が気になると、試す前に妥協が入りやすい。
一方で、ローカルなら無限に速いわけでもない。PCの処理能力、使えるメモリー、画像の大きさが関係する。別の重いアプリと同時に動かせば、体感が変わることも考えられる。クラウドの待ち時間がなくなっても、机の上のPCが忙しくなるだけなら、全体の改善は小さい。

IT Postでは、費用比較も月額料金だけで終わらせない方がよいと考える。すでに対応PCを持つ人と、この機能のために買い替える人では条件が違う。毎日大量に編集する人と、月に数枚だけの人でも違う。必要な機能がローカル側に入っているかを確かめ、そのうえで設備と契約と作業時間を比べたい。
導入後に見たいのは、日常の一連の作業がどれだけ対象モードに収まるかだ。背景除去は手元でできても、その次に必須の処理でクラウドへ移るなら、期待した作業の完結性は得られない。逆に、普段の処理がほぼ収まるなら、一部の高度な機能がクラウドに残っていても問題にならない。
IT Postでは、使い道を判断するなら、最もきれいに仕上がった宣伝画像より、自分が普段直している画像を基準にしたい。暗い室内、細い毛や透明な物、複雑な背景など、困り方は人によって違う。対象機能が存在していても、その困り方を解消できるとは限らない。
提供開始後に比較できるなら、元の画像を残し、同じ大きさで出力を見比べたい。小さな画面では自然でも、拡大すると境界が崩れている場合がある。公開先が小さなサムネイルなのか、大きな印刷物なのかでも、必要な品質は変わる。最も高い品質を常に求めるのではなく、使う場面に足りるかを確かめる。
さらに、作業の途中で元に戻せることや、複数案を比較しやすいことも重要だ。生成の仕組みが優秀でも、編集の履歴を追いにくければ、人が迷う時間が増える。ローカル処理という新しさに加えて、写真編集ソフトとしての基本が整っているか。IT Postでは、その両方がそろうことを期待する。
保存形式も実用上の確認点になる。仕上がりを別の編集ソフトへ渡す場合、どの情報を引き継げるかで次の作業が変わる。IT Postでは、一つのアプリの中で速いことに加え、前後の作業へ無理なくつながることも評価したい。
この発表は、クラウドかローカルかの宗教戦争を始める話ではない。利用者が画像ごと、仕事ごとに処理する場所を選べる方向の話だ。IT Postでは、その選択肢が増えることを評価したい。「AI機能を追加しました」だけではもう驚かない。どこで動き、何を外へ送り、何回試せて、いくらかかるのか。そこまで見えて初めて、仕事道具として面白くなる。
「一次情報」は資料の出所を示す区分で、編集部による独立した実測や、すべての主張の実証を示すものではありません。確認の範囲や未確認の点は、本文の説明と併せてご覧ください。
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