もう少し詳しく

バックドアばっくどあとは、正規の認証にんしょう手続きを経ずに、攻撃者がシステムへ自由に出入りできるよう仕込まれる、裏口のような不正な仕組みのことです。マルウェア(悪意のあるソフト)の一種として設置されることが多く、一度仕込まれると、攻撃者は被害を受けた端末に遠隔から再び接続し、ファイルの読み取りや追加のプログラムの実行といった操作を行えるようになります。正規のソフトの脆弱性ぜいじゃくせい(安全上の欠陥)を突いて外部から送り込まれる場合もあれば、正規のソフトの配布経路そのものが乗っ取られ、更新ファイルに紛れ込ませて送り込まれる場合もあります。

どこで使われるか

バックドアという言葉は、標的型攻撃やランサムウェア(データを人質に金銭を要求するマルウェア)の被害調査で頻繁に登場します。攻撃者は、最初の侵入に使ったマルウェアとは別に、より発見されにくい恒常的な裏口としてバックドアを仕込み、長期間にわたって被害組織の内部へ出入りすることがあります。セキュリティ企業の脅威レポートでは、確認されたバックドアに固有の名前(コードネーム)を付けて分析結果を公表するのが一般的です。

身近な例

ソフトウェアのサプライチェーン攻撃(ソフトの配布経路そのものを悪用する攻撃)では、正規のソフトの更新ファイルに紛れ込ませる形でバックドアが送り込まれる事例が報告されています。利用者からは通常の更新作業に見えるため、見た目だけでは気づきにくいという特徴があります。

注意点

バックドアは、一度仕込まれるとウイルス対策ソフトの定期スキャンだけでは見つからないよう、正規の仕組みを装って動作することがあります。心当たりのない動作や見慣れないプロセスに気づいた場合は、セキュリティソフトでの詳細な検査や、専門家への相談を検討することが基本的な対策になります。