もう少し詳しく
汎用人工知能(AGI、Artificial General Intelligence)とは、特定の作業に特化したAIとは異なり、人間と同等かそれ以上に幅広い知的作業を、柔軟にこなせるAIを指す言葉です。現在広く使われているAIチャットサービスや画像生成AIの多くは、特定の種類の作業を得意とする「特化型AI」に近く、AGIが実際に実現しているかどうかについては、AI研究者や各AI開発企業の間でも意見が分かれています。
対になる言葉として、特定の作業に特化したAIを指す「特化型AI(Narrow AI)」があります。現在の生成AIの多くは、幅広い会話や文章作成に対応できるように見えても、厳密には特化型AIの延長線上にあると位置づけられることが多く、AGIという言葉が指す範囲は開発企業や研究者によって統一されていません。
どこで使われるか
AI開発企業が自社モデルの将来的な性能目標を説明する際や、AI研究者・政策関係者がAIの社会的な影響を議論する際に使われる言葉です。近年は、AI企業自身がAGI実現後の経済・社会への影響を論じる専門の研究組織を設けるなど、技術的な目標であると同時に、社会制度の議論の対象としても扱われ始めています。
身近な例
AI開発企業が新しいモデルを発表する際、「AGIに近づく一歩」といった表現を使うことがあります。また、AI企業が、AGIが実現した場合の労働市場への影響や社会保障制度のあり方について論考を公表する取り組みも、AGIという概念が実務の議論に使われている例です。
注意点
「AGI」という言葉は、使う企業や文脈によって指す範囲や実現時期の見通しが異なります。ある企業が「AGIを達成した」と表現していても、別の研究者や企業は同じ技術水準をAGIとは認めない場合があり、明確で統一された定義や判定基準が存在するわけではない点に注意が必要です。

