もう少し詳しく

「脅威ハンティング(Threat Hunting)」とは、侵入検知しんにゅうけんちシステムやウイルス対策ソフトなどの従来型のセキュリティ対策では見つけにくいサイバー攻撃の兆候を、組織のセキュリティ担当者が自発的にネットワークやシステムの中から探し出す活動のことです。攻撃を受けてから対応する「事後対応」とは異なり、攻撃にまだ気づいていない段階から、痕跡がないかを能動的に調べにいく点が特徴です。

どこで使われるか

脅威ハンティングは、専門のセキュリティ人材やチームを持つ企業・組織のセキュリティ運用の一環として行われます。日本でも、政府機関や独立行政法人、電力・ガス・水道・金融・情報通信・医療といった重要インフラ事業者を中心に、脅威ハンティングの実施を広げていく政策が進められています。

身近な例

一般的なセキュリティ対策は、既知のウイルスや攻撃パターンを検知して防ぐ「防御」が中心です。しかし、攻撃者がこうした防御をすり抜けてシステム内に侵入し、長期間気づかれないまま潜伏するケースがあります。脅威ハンティングは、こうした「すでに侵入されているかもしれない」という前提に立ち、ログの分析やシステムの挙動の確認を通じて、侵入の痕跡を積極的に探し出す活動です。

注意点

脅威ハンティングを行うには、ログを分析できる専門知識を持つ人材や、平時から蓄積された通信・システムの記録が必要になります。専任のセキュリティ担当者を置きにくい中小の組織にとっては、自組織だけで脅威ハンティングを実施するのは難しい場合があります。そのため、政府による人材育成の支援や、外部の専門事業者によるサービスの活用も、対策を進める上での選択肢の一つになります。