もう少し詳しく
Store Now, Decrypt Later(ストア・ナウ・デクリプト・レイター、略してSNDL)とは、現在やり取りされている暗号化された通信・データを、今は解読できない状態のまま盗み出して保存しておき、将来十分な性能を持つ量子コンピュータが実用化された時点で、まとめて解読するという攻撃の考え方です。日本語では「今は保存し、後で解読する」という意味になります。攻撃者は、今すぐ解読する必要はなく、将来の技術進歩を待てばよいという前提で動きます。
どこで使われるか
この考え方は、国家の諜報機関や高度な攻撃者が、長期間価値を持つ機密情報を狙う場面で特に警戒されています。健康記録、金融データ、企業の知的財産、政府の機密情報など、何年経っても価値が落ちにくい情報を暗号化して通信・保存している組織が主な対象になります。
身近な例
銀行の取引記録や病院の診療データなど、長期間にわたって保管される個人情報も対象になり得ます。現在は暗号化されて安全に見えるデータでも、何年も先に解読される可能性があるという考え方のため、「今は安全だから大丈夫」とは言い切れない点が特徴です。
注意点
Store Now, Decrypt Laterへの対策として、現在使われている暗号方式を、量子コンピュータでも解読されにくい新しい暗号方式「耐量子暗号(PQC)」に切り替える取り組みが進められています。ただし、これは主に企業・政府機関などのシステム運用側が対応すべき話であり、一般の利用者が個人で今すぐ対応できることは限られています。
