米Microsoftの企業向け文書管理・共同作業ソフト「SharePoint(シェアポイント)」のオンプレミス版(自社サーバーに直接導入する形態)に、2つの脆弱性を組み合わせることで、ログイン情報を一切持たない攻撃者でもサーバーを乗っ取れてしまう深刻な問題が見つかりました。1つ目は認証の仕組みをすり抜けられる「CVE-2026-55040」、2つ目は遠隔から任意のプログラムを実行できる「CVE-2026-63520」です。セキュリティ企業Rapid7とMicrosoftが2026年8月11日に共同で詳細を公表し、修正パッチも同日提供されています。CVE-2026-55040については、Rapid7が実証コード(PoC、脆弱性が実際に悪用できることを示すサンプルプログラム)を公開してから数時間のうちに、実際の攻撃への悪用が確認されました。対象はSharePoint Server Subscription Edition、2019、2016のオンプレミス版で、クラウド版の「SharePoint Online」は対象外です。
Microsoftは8月11日の月例セキュリティ更新(Patch Tuesday)で両方の修正パッチを提供しました。対象はSharePoint Server Subscription Edition、2019、2016のオンプレミス版のほか、Project ServerやOffice Web Apps Serverの一部バージョンです。クラウド版のSharePoint Onlineはこの脆弱性の対象に含まれていません。
IT Postでは、脆弱性の発見から公表、修正パッチの提供までをMicrosoftとRapid7が同じタイミングで足並みをそろえて行った点は、利用者保護の観点から評価できる対応だと考えます。一方で、パッチを当てるだけでなく「設定ウィザードの実行」という追加の一手間を利用者側に求める仕組みは、実務の現場では見落とされやすく、結果として脆弱性が残り続ける温床になりかねません。
IT Postでは、ソフトウェアの提供側には、修正の適用状況を利用者自身が簡単に確認できる仕組みを用意してほしいと考えます。パッチを当てたつもりが実は効いていなかった、という事態が一番厄介だからです。※個人の感想です