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セキュリティ

NTT西子会社の「スマイルサーバ」、1カ月止まったまま 復旧は9月中旬目標、調査完了は8月末

7月24日の不正アクセス検知からまもなく1カ月。NTTスマートコネクトが示した復旧環境の提供時期と、なお確認中というデータへの影響――止まったサービスの現在地を整理する

【続報案内・2026年9月7日更新】この記事は8月21日時点の見通しです。その後、8月31日に調査完了が公表され、復旧環境は9月中旬の提供予定と案内されています。続報:調査結果、復旧環境の選択肢、利用者に必要な対応を確認できます。

30秒で分かる結論

NTT西日本の完全子会社であるNTTスマートコネクト株式会社は2026年8月19日、レンタルサーバーサービス「スマイルサーバ」の一部サーバー設備で発生した不正アクセスについて、復旧に向けた見通しを公表しました。同社は2026年7月24日、「jm9.etius.jp」「jm10.etius.jp」の2つのサーバー設備で第三者による不正アクセスを確認し、同日13時に当該設備上の全サービスを停止していました。8月19日時点の発表では、外部の専門機関によるフォレンジック調査が続いており、完了は8月末を見込むとしています。調査でユーザーのデータに影響がないと確認できた場合、サービス停止時点の環境を「復旧環境」として用意し、2026年9月中旬ごろの提供開始を目指すとしています。同社は、公表時点でユーザーの情報が外部に漏えいした事実は確認されていないとしつつ、調査中であるため対象設備のデータを現時点では提供できないとしています。

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生成AIによるイメージ。実物や実際の画面ではありません。

まず初めに

7月24日にサービスを止めてから、この記事を書いている時点でもうすぐ1カ月になる。復旧の目処として示されたのが「9月中旬ごろ」というのだから、止まっている期間はゆうに2カ月近くに及ぶ計算だ。ホームページやメールを共用サーバーに預けている事業者からすれば、1カ月以上サービスが使えない状態がどれだけ痛いか、想像に難くない。NTTグループという看板を背負う以上、慎重に調査を進める姿勢自体は理解できるが、「9月中旬ごろ」という目安すらまだ確定ではなく、しかもそれは「ユーザーのデータに影響がないと確認できた場合」という条件付きだ。※個人の感想です

何が起きているのか

停止マークの表示されたサーバーラックと、周りを調査する専門家のイラスト、フラットなイラスト
生成AIによるイメージ。実物や実際の画面ではありません。

NTTスマートコネクト株式会社は、NTT西日本の100%出資子会社で、データセンター事業を柱にクラウドサービスなどを手がけるIT事業者です。同社が個人・中小事業者向けに提供する共用レンタルサーバーサービス「スマイルサーバ」のうち、「jm9.etius.jp」「jm10.etius.jp」という2つのサーバー設備において、2026年7月24日、第三者による不正アクセスが確認されました。同社は被害の拡大を防ぐため、同日13時に対象設備上の全サービスの提供を停止しました。7月26日には、対象環境への外部からの不正アクセスの痕跡を確認したとして、顧客への影響拡大の防止と安全性の確保を最優先に、サービス停止を継続する方針を公表しています。

2026年8月19日の発表では、外部の専門調査機関によるフォレンジック調査が引き続き進行中で、原因や影響範囲、データへの影響の有無の確認には8月末までかかる見込みであると説明されました。調査の結果、ユーザーのデータに影響がないと確認できた場合には、サービス停止時点の環境を「復旧環境」として用意し、2026年9月中旬ごろの提供開始を目指すとしています。同社は、8月19日時点で確認した範囲では、ユーザーの情報が外部に漏えいした事実はないとしつつ、対象設備が調査中であるため、現時点ではユーザーにデータを提供できない状態が続いているとしています。関係省庁への報告も所定の手続きに沿って完了しているとのことです。対象となる利用者に対しては、2026年7月27日から代替サーバーの提供による支援も行われています。

なぜ重要なのか

今回の事案が示しているのは、不正アクセスの発覚から復旧までにかかる時間の長さです。発覚から公表までの対応の速さは各社で語られがちですが、実際に利用者が困るのは「サービスがいつ使えるようになるか」という点です。今回のケースでは、検知(7月24日)から復旧環境の提供目標(9月中旬)まで、およそ7週間から8週間という長期にわたってサービスが停止する見通しになっています。共用サーバーは複数の利用者の環境が同じ設備上に同居する仕組みのため、被害の全容を特定するには一台一台を慎重に調べる必要があり、個別のサーバーを狙われた場合よりも調査に時間がかかりやすいという事情もうかがえます。

また、NTT西日本グループという通信インフラの中核を担う企業グループの一員が対象になった点も見過ごせません。個人利用者だけでなく、中小事業者がホームページやメールサーバーとして利用しているケースも多く、長期のサービス停止は事業活動そのものに影響しうる問題です。

私たちへの影響

カレンダーに9月中旬の目印がつけられ、その手前に代替サーバーを示すアイコンが並ぶイメージ、フラットなイラスト
生成AIによるイメージ。実物や実際の画面ではありません。

「スマイルサーバ」のうち「jm9.etius.jp」「jm10.etius.jp」の2設備を利用していた方は、現在もサービスが停止した状態にあります。2026年7月27日から代替サーバーによる支援が提供されているため、まだ申し込んでいない場合は同社のサポート情報を確認することをおすすめします。現時点で情報の外部漏えいは確認されていないとされていますが、調査は継続中のため、対象設備を利用していた方は、NTTスマートコネクトからの続報に注意しておくとよいでしょう。他のサーバー設備の利用者への影響は確認されていません。

初心者が知っておくべきこと

「フォレンジック調査」とは、不正アクセスなどのサイバー事案が発生した際、コンピューターやサーバーに残された記録(ログ)や痕跡を専門的な手法で解析し、いつ・どのように侵入されたか、どの範囲のデータに影響が及んだかを明らかにする調査のことです。証拠として扱えるだけの正確さが求められるため、外部の専門機関に依頼して時間をかけて行われるのが一般的です。

「共用サーバー」とは、1台の物理的なサーバー設備を複数の利用者で分け合って使うレンタルサーバーの形態です。個別に専用のサーバーを持つより低価格で利用できる一方、同じ設備を使う他の利用者が原因のトラブルに巻き込まれる可能性もある仕組みです。

IT Postの見方

虫眼鏡で古いカレンダーのページを1枚ずつめくっていくイメージ、フラットなイラスト
生成AIによるイメージ。実物や実際の画面ではありません。

IT Postでは、NTTスマートコネクトが「データに影響がないと確認できた場合」という条件を明示した上で復旧時期の目安を示した点は、利用者の期待値を過度に高めない誠実な情報発信だと評価します。一方で、7月24日の検知から9月中旬の復旧目標まで、約2カ月にわたりサービスが使えない状態が続くという事実は、共用サーバーという仕組みが抱えるリスクを改めて浮き彫りにしたとIT Postは考えます。事業でホームページやメールを共用サーバーに預けている利用者にとって、バックアップの確保や複数の連絡手段の用意といった備えの重要性を、今回の事案は示していると言えるでしょう。※個人の感想です

今後どうなりそうか

NTTスマートコネクトは、8月末を目安にフォレンジック調査を完了させ、データへの影響の有無を確定させるとみられます。調査結果次第で、9月中旬ごろを目標としている復旧環境の提供時期が前後する可能性もあります。IT Postでは、調査完了の発表やサービス復旧の状況について、続報が確認され次第あらためて取り上げます。

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